子どもたちの「なぜ?どうして?どうやってやるの?」という疑問を、少しのきっかけを渡すだけで自分で考えて問題を解いていく、答えを導き出していく。
それは、どの学習塾でも教育機関でも取り組まれていることですが、探究学習というのは、すでに答えはわかっているんだけど、それはどのような過程を経ているのだろうか、その過程でなければならない理由があるのだろうか、と考える学習です。
もちろん、問題解決力も必要です。
日本に住んでいる限り至るところで行われている教育なので、子どもたちは日本に住んで生活しているだけで、身についていく力です。
受験は、問題解決力が問われますが、仕事では、探究学習でやっているような力が問われますね。
やりたいことは決まっている、目指していることは決まっている、ゴールが決まっていることが多く、そのためにどのような過程を経てたどり着けばよいかを考える力が強くならなければ、アイデアの一つも出せない社員になってしまいます。
サマースクールで実施したレッスンは、
こんなことをやります!
これを作ってください
と子どもたちにゴールを伝え、ルールを守る中でコンセプトを意識して、目的やゴールを達成する結果を作ってきます。
その過程に、どんなことを考えたのか、どんなことを狙って作ったのかを尋ねると、子どもたちは、まずまず狙いを抑えた仕事をしてきます。
これがおもしろいんです。
議論闊達になるし、自分の考えと人の考えも当然異なるし、
それを聞いて「へー」ともなれば、自分の考えも聞いてほしくなる。
だから、子どもたちは楽しそうに自分の考えを述べます。
述べてくださいと言わずとも、述べるようになるのです。
だって、自分の考えは人と違うので、聞いて欲しいから。
サマースクールは、
私がずっとやってみたかった「授業」を、人生で初めて「できた」感じがしています。
子どもたちのパワーにとっても疲れたのですが、同時に、小学校低学年のうちはこんなに勉強に対して、嫌いなイメージを持つ子の割合が少ないにもかかわらず、高学年になる頃には、中学生になったときには、圧倒的多数の子が「勉強はあまり好きじゃない」と言います。
いったい、小学校の数年間の間に、子どもたちに何があるのでしょう。
ずっと、私が子どもの頃から抱いていた疑問なんです。
どこで我々は、勉強が嫌いになっていくのか。
塾に通う子どもたちの多くは、勉強が好きじゃないですからね。
でも、幼稚園や小学校1年生のとき、
そんなときから勉強が「きらい」っていう子、そんなたくさんいないんですよ。
次は、それを調べていきたいと思います。