組織づくりを断念し、個の力を伸ばす企業へ
お付き合いのある社長さんのお話や、いろいろな本を読む中で、私自身、企業が少し大きくなれば、組織ができ、組織運営されていくものと思っていました。部長課長主任がいる世界で生きてきた、いわば昭和の経済社会が手本であった私にとって、それが当然というか、疑う余地もなかったわけです。
この1年、誰かにリーダーを任せては数ヶ月で変え、また誰かに役割を持たせては2週間で変え、一人ずつ「できなかった」がわかっていく毎日は、なかなか自信をなくしそうにもなります。そもそも、数ヶ月や数週間で「変更!」って言っている自体、私のリーダーの資質が問われているとも言えます。そもそも、任せて数年我慢できないのか?ってね。
ただ、私の最大の強みは、短い時間で人の資質を見抜く力があることなんです。ココだけは、誰にも負けないものさしを持っているし、別の言い方をすれば、私のいいところってそれしかない。笑)だから、私が数日で「この人は、これができる」って思ったなら絶対に数年かかってもできるし、「ああ、難しいな」と思えば数年かかってもできない。数年かかってもできると思うなら、任せて我慢もします。しかし、そうでないとわかっている以上、任せることは時間の浪費と考えています。
組織をつくってみようとしたけれど、どちらかと言えば「個」を否定し、人と連携して仕事をしよう!と言い続けたこの1年を経て思ったことは、
「個」を否定してきたにもかかわらず、「個」の力に頼って教室運営をしてきたって事実。
私が、どうしようこうしようと右往左往している間に、みんな、自分の教室の成果をキッチリと出していたわけです。それも、私が想定する成果以上の成果をね。たいした研修もしていないし、コロナ禍でもあるので、みんなともあまり会っていない。それでも、修和塾のスタイルでみんなが抜群の成果を出してきた。子どもの成績が上がっている。
だったら!
「個」の力を徹底的に伸ばしていこう!
「個」の力に頼っているのが事実なんだから、「個」を否定することは矛盾になる。
修和塾の良さはここにあるんです。一人ひとりの個の力を最大限発揮して、会社として成り立たせています。そのタクトを振ることが私はとっても上手なだけです。一人ひとり、わがままに、思うように勝手に教室運営をしています。しかし、修和塾の旗の元に集まっているから、修和塾が大切にしていることは大切にしている。
そして、そのわがまま集団を取りまとめる私がいるからこそ、みんな、のびのびと自由に、思うように仕事ができる。だからストレスもなく、楽しくやっているから、そんな責任者が教室を運営しているから、子どもたちも通ってくるし、勉強もするようになるのでしょう。
弱点補強、苦手克服、そんな指導法とおさらばです。これからの時代に合わない。
修和塾は、どこまでも「個」の力を伸ばす会社になります。思い切って舵を切ります。それは、世の中のどの組織論にも当てはまらない組織論です。でも、みんな、ものすごくのびのびと仕事をしています。