よりよく成長することに勝るものなし
あるとき、「野球部の3年生の保護者が集まって飲みますから、先生もぜひいらしてください。」と言われたので、それは行かねば!と、行ってきました。
「先生が顧問になってから、ウチの子、朝6時に起きて、私も起こされて、庭でバッティング練習の手伝いをさせられるんですよ。」
「4月から毎日のように、野球のことを話すようになったんです。もう、何回も同じことを聞いたよって言うくらい。」
「勉強しなさいって言うと、野球が優先だからと言って、外に走りに行くんです。以前は、ゲームでしたから、それよりはいいんですけど、先生からも勉強もするよう言ってやってください。」
そのようなことを聞くことができて、とっても嬉しかったです。
「野球のことを話すようになった」という子が最も多く、お母さんもお父さんも、当然、自分の子どもには興味がありますから、どんどん野球部のことに関心を持つようになります。おそらく近いうちに、応援に来てくれるでしょう。
子どもが、学校のことを話さない家庭が多いです。「ウチの子、部活は何部に入ってるんでしょうか?」なんて、学校に電話がかかってくるところもあるんですよ。信じられないことかもしれませんが、公立の中学校にいると、本当にいろいろな家庭があると受け入れていかなければなりません。
ですから、このような声を保護者の方から頂戴することは、試合に勝つことよりも嬉しいです。僕らの指導の仕方には、賛否あるかもしれませんが、そのような問題ではない。親にしてみれば、内容は何でも、自分の子どものために熱心に一生懸命にやってもらえ、そして何よりもその結果、子どもたちがイキイキ生きている姿が何よりも嬉しいわけですから。
保護者のそんな気持ちのおかげで、「遠征に行きたいんですよ」と言ってみると、「よしきた!」と、バスをチャーターしてくれることになりました。