「生き抜く力」をつける学校を創りたい
小中高のお子さんがいらっしゃる保護者の方は、
「この子にどのような教育を受けさせたら良いか」
「どのような学校に進ませたら良いのか」
「どうしたら頑張って勉強するのか」
といった悩みを抱えていることでしょう。
大学生のとき、人は社会に出る最終準備段階として、「働く」ことや「社会性」を学び始めます。
社会人としての心構え、お金をいただき、働かせていたいただく気持ちを知ります。
高校生では、お子さんは少しずつ親の手を離れていくとき。
この時期、子どもたちは自分の将来のことを真剣に考える時間が大切になります。夢について丁寧に考えることで、今の自分の能力を発揮するにはどうしたら良いかを考えるきっかけができれば充分でしょう。
中学生の段階は最も育成の方法としては難易度は高い。
子どもたちは一人でなんでもできる気にはなりますが、やってみるとできない、うまくいかない。そのギャップを最も感じるときで、フォローが必要ながらも自分でいろいろやってみなければいけない時期です。
しかし、この時期に良い体験を積むことができると、自信に満ちた状態で社会に出ていくことができます。
小学生の間は、もちろん子どもたちの発達段階にもよりますが、とにかく考える力、調べる力、我慢する力、率先する力、点数では測ることのできない力をつける時期です。ですから、勉強ばかりではなく、いろいろな経験ができると良いでしょう。
小学生よりも幼い頃は、お父さんやお母さんの影響が非常に大きくなります。幼児期のお子さんは、なによりも柔軟です。柔軟ですからうまくいかないことがあってもやり直しがききます。
しかしながら、心理学的な見地からしても、小学校低学年くらいまでにはその子の価値観の80%以上ができ上がってしまいます。柔軟ゆえに何度でもチャレンジができる子育てですが、ある一定期間を過ぎると変えにくくなってしまうのです。
お子さんの能力やセンス、感覚、耐性、そういったものは幼少期に器ができ上がるといっても過言ではありません。でき上がった器の大きさの分だけ内容がつくられていきます。
幼児期や小学生のお子さんに対するかかわりの中で、私たち親は、今、何を子どもにしてあげることが正解なのかを知りたくなります。英会話は何歳頃から習わせると良いのか、週何回くらいが良いのか、音楽は習わせた方が良いのかなど。
例えば、英会話は2歳から習わせると良い!という意見が拡がると、それに影響され、「みんながやっていることだからこれがいいはず」と、こぞって2歳から習わせたりします。
私たち親は「子どもはみんなそれぞれ」と思っているにもかかわらず、正解のない子育ての中で悩み、答えを見つけて安心したくなっているのです。
私のコラムでは、これ!といった正解をみなさんにお伝えするものではなく、あくまでも一つの考えとして、方向性として、「こんな考え方があります」のような内容をご紹介していきたいと思います。
その中で、みなさんがお子さんのことで不安なことがあったとしても、自信を持って子育てに取り組んでいける後押しになればと思っています。
子育て奮闘中のあなたが自信を持ってお子さんにかかわることで、あなたのお子さんがあなたのその姿勢を真似するようになります。子ども達は親から学びますから、私たちの生き方、生き様が影響します。
何を習わせるか、何をお子さんに与えるかが問題ではなく、私たちがどう生きているか…です。あなたのお子さんが「お父さん、お母さんが、僕たち私たちにどんなふうに接してくれているのかな」というまなざしに、どんな姿で応えてあげることができるか。
私の夢である「学校」の姿とは、私たち親の生き様を子ども達に見せることだと思うのです。