2017年03月10日 小さな野球部の物語 一覧に戻る
vol.2 我慢できない子どもの鍛え方

どんな状況でも、自分のやることを変えない強さを!

まずは、すぐに練習試合を組みました。土日、試合しかやってなかった彼らに、午前中を練習試合、午後からを練習にし、朝8時から夕方6時まで、野球漬けになるようにスケジュールを組みます。休むことなく野球です。

彼らは、ウォーミングアップからタラタラやるので、一喝して、体操やランニング、ストレッチやダッシュ、その一つ一つの意味を伝えて、その意味が浸透するまで何度も何度もやらせます。そんなことをしていると、ウォーミングアップだけで部活の練習時間が終わったときもあり、試合で勝つための戦術的なことがほとんどできないまま、時間が過ぎていきました。
かろうじて、バントと走塁の練習だけ、数時間使って教えることができ、なんとか試合で使えそうなメドも立ちました。

ずっと言い続けていることは、でかい声で練習することと全力疾走することの2つ。試合で苦しい展開になっても、でかい声を張り上げていれば、弱々しくなる気持ちも吹き飛ばせるものです。根性論のように思われますが、これは、どんな状況になっても、いつもやることは変えない、同じことをやり続ける姿勢を作る狙いがあります。試合を自分たちのリズムに持ち込んでいくためにも必要なことなんです。

中学の軟式野球というのは、野球の技術以上に、子どものメンタル面が大きく影響するスポーツです。野球だけに限らないと思いますけどね。メンタルをコントロールする力を、野球を通してどのように鍛えていくのか、それを考えながら指導してくことが楽しいです。

我慢のできない子どもが多い今、この力を鍛えることこそ、私の役目だと思っています。