2017年05月20日 小さな野球部の物語 一覧に戻る
vol.17 何事も「生き方」が決める

野球が上手でも、ダラダラしていたら勝てませんよね

この地域は中学校が8校しかなく、一つ勝てばすぐに準決勝です。
相手校は、2強と言われる一つ。でも、その学校の野球部は茶髪でロンゲ。身体も大きく野球も上手だけど、ダラダラしています。

サヨナラの試合後、興奮も少し冷めて家路につくとき、その日、サヨナラヒットを打った生徒会長がやってきました。

「先生、マジで聞きたいんスけど、明日勝てると思いますか?」

「どして、んなことを聞く?」

「明日の相手には、前に、15点取られて負けてるんです。すげー打つんですよ」

「あ、そう?、けど、今はもう、そんなに取られないよ」

「じゃ、勝てる確率って、どんくらいですか?」

「五分五分だな。でも、15点取られたとこから、五分五分まで成長したってことだな、すごいな!」

「はい」

自分たちが変わったことを実感している子どもたち。次は、前にボロ負けした相手との再戦。変わったんだけど、先生はどう見ているのかを知りたかったようです。それだけ楽しみにしているってことですね。嬉しいですね。

さて、優勝するにはその相手を倒さなければならない。
ダラダラした学校の弱点は、精神的にモロいところ。負けそうになるとあきらめるし、ピンチになると気持ちもキレる。だからこそ、接戦に持ち込んで、相手の隙をつく作戦を考えていました。ダラダラしたヤツらに優勝されちゃ、たまったもんじゃない・・そんな想いもありましたね。