2017年05月01日 小さな野球部の物語 一覧に戻る
vol.13 思い通りにならないからおもしろい

中学生は、やっぱり中学生です。だから育てなきゃ!

6回表、先頭バッターにツーベースヒットを打たれます。実はこの試合、初めて、先頭バッターの出塁を許しました。
思えば、よく頑張って守っていたと思います。

相手の監督さんも動いてきました。少しでも塁を先に進めて、こちらへプレッシャーをかけるために盗塁。その後、内野ゴロの間に1点を取られましたが、2アウトにすることができました。しかし、4ー3と1点差になってしまったことで余裕がなくなったのか、次のバッターにデッドボールを与えてしまい、また盗塁をされ、2アウト2塁。

次のバッターへの4球目でした。

いつもノックで打っているような、なんでもないサードゴロ。それをサードが暴投してしまうのです。
その子は、ガッツもある賢い子。少し気が小さいところがあって、大事にやり過ぎたのでしょう。投げた瞬間「あ!」と思うような暴投によって、同点になってしまいます。

次のバッターの5球目、ショートゴロ。これもまたなんでもないゴロなのに、縮こまって投げてしまい暴投。4ー5と逆転されてしまいました。

こうなってしまうと、アップアップです。

タイムは取って何度も一息ついていましたが、そこは中学生ですから、なかなか気持ちの切り替えができるわけでもありません。耐えて頑張って、3アウト目を取ってベンチに戻ってくるしかない。

相手にとってはここが勝負どころなので、果敢に仕掛けてきます。ダブルスチール。なんとかこれはアウトにすることができ、攻撃は終了。

その時です。

みんなが戻ってくる中、一人、サードでうずくまって、もがいている子がいました。

相手がダブルスチールをしてきたとき、サードを守っている子が、そのランナーと接触してしまったようです。
かなり苦しそうでした。しばらく待っても立てないので、グラウンドの外に運び出します。
他の子どもたちも心配そうに見ています。痛い痛いともがいているこの子をもう一人の顧問の先生に任せ、何のミーティングもできないまま、6回裏の攻撃に入っていきました。